3歳を過ぎた頃の子どもは、少しずつ外の世界に目が向き始める時期ですよね。その中で他者とふれあう機会も増えるのではないでしょうか。そして、お友達ができる。一緒に遊ぶ。楽しい時間を共有する。遊びながら社会性を育んでいきますね。時にはケンカもすることでしょう。ケンカの要因になる原因の一つが、「おもちゃの貸し借り」ではないでしょうか。おもちゃのとりあい、これは自分の、全部自分の、貸してあげない、貸して欲しいのに貸してくれない、などということが、よくあるのではないでしょうか。
今回、ご紹介する英語絵本、【Nuts!】は、わけっこすることの楽しさを経験したリスの子どものお話です。
Nuts
だって、全部欲しいんだもん!My nuts!
たくさんのナッツを見つけたリスの男の子と、女の子。全部、欲しい!全部、自分の!My nuts! 独り占めしたい!My nuts! お互いに譲りません。そして、険悪なムードに。。。欲しいものが目の前にあったら、全部、自分のものにしたくなる気持ちになることって、あるけれど。その様子を見ていたお友達が、仲裁に入りますが、お互いに譲りません。そして、
あれ?わけっこしたほうが、よくない?
しばらく不機嫌だったリスの子どもたち。すると突然、その時が同時に訪れます。それまでお互いに背を向けていたのに、同じタイミングで振り向いて。。。「あれ?わけっこしたほうが、よくない?そのほうが、楽しんじゃない?」、と思っているかのような表情を、お互いに見せるのです。この絵本の中で、私が一番好きな場面です。言葉が書かれていないので、読み聞かせしながら、What do you think they are thinking about? と、こどもに問いかけてみましょう。
【自分の】じゃなくて、【自分たちの】
悟りを開いたかのような表情を見せたリスの子どもたち。「自分の」ナッツじゃなくて、「自分たちの」ナッツだということに気がつくのです。そして、Our nuts! と言いながら、にっこり笑ってハグ。そして仲直り。かわいいっ!
わけっこすることで、楽しい気持ちも分け合える。そして、楽しさもふくらむことでしょう。
あたたかく見守るお友達
リスの子どもたちの一連の様子を、時には仲裁に入り、心配そうに見つめ、そして、最後には、リスの子どもたちが仲直りした様子を見て、一緒に喜ぶお友達。お友達っていいですね。お友達の嬉しい表情を見て、私もお友達の仲間入りをした気分になり、一緒ににっこりしちゃいました。
日常英会話に取り入れてみましょう
今回の絵本のキーワードとなる言葉、Our nuts! 日常英会話の中に、取り入れてみましょう。おもちゃを取り合って、ケンカすることがあれば、Our toy! 何かをわけっこする時に、Our ….! わけっこする時以外でも、使えますね。Our house! Our books! Our と、様々な場面で活躍できる表現です。