子どもに英語を教えている先生、バイリンガル子育てをしているご家庭が、必ず欲しい英語絵本。それって、アルファベットの絵本ではないでしょうか。
アルファベットの絵本は、アルファベットを覚えてしまったあとは、読まなくなってしまうことがほどんどですよね。それなのに、アルファベットの絵本って次から次に新刊が出版されます。それだけ需要が高いってことです。今回ご紹介するのは、何度も繰り返し読みたくなるアルファベットの絵本です。
アルファベットで、子どもの「もっと知りたい!」を引き出す
絵本で、よく使われている動物の英単語はすでに導入した。子どは、それらについて英語で言える。それらについての知識もある。でも、もう少しアルファベットを使って、深く掘り下げたアクティビティをしてみたい。もっと他の生き物の名称も導入したい。子ども知的好奇心を刺激して、「もっと知りたい!」という気持ちになる絵本が欲しい。
その要望にお応えできるのが、アルファベットのAからZで始まる、変わった生き物が紹介されている絵本、【The Alphabet of Peculiar Creatures】です。
対象年齢:ネイティブの5歳児~
ホントにいるの?この生き物?【海の底にいるゾウ】
表紙の生き物は、Grimpoteuthis。’dumbo octopus’ という名称でも知られているそうです。見た目がゾウに似ているからとのこと。周囲の環境によって、体の色を変えるそうです。大きさは20~30センチ。一番大きい Grimpoteuthis は、難と1.8M もあったそうです。
英語でも、いきもの博士になりたいな!
この絵本のいいところは、それぞれの生き物についての情報があることです。文章は簡潔ですが、その生き物に関する知識を、一気に深めることができます。いきもの博士に憧れる子どもに、「英語でも、いきもの博士になりたい!」という夢が広がるんじゃないかな。
Qで始まるいきもの、Quokka についての説明を抜粋しますね。
Quokkas are small, furry creatures related to kangaroos. They are about the same size as a cat, and always look like they are smiling.
シンプルな説明から、基本的なセンテンスの構造を習得できる
シンプルな説明の中に、基本的なセンテンスの構造が、ふんだんに使われています。例えば受け身と関係代名詞。The grimpoteuthis is also known as the ‘Dumbo octopus, as it is thought that they look a bit like elephants! そして、比較級。That’s taller than an adult human!
子どもたちは読み聞かせを聞くことで、自然に基本的なセンテンスの構造を習得していきます。生き物の説明を何度も聞くうちに、センテンスを覚える。それらが自分でも言えるようになる。そうなればしめたもの!覚えたセンテンスの単語を入れ替え、別のことを表すことができるようにもなるのです。
「生き物の名前、どう読むの?」【読み方がわかる工夫あり!】
「grimpoteuthisって、どう読むの?」 生き物の説明を読んで、どんな生き物なのかがわかっても、その生き物のことを英語でどう読むのかわからないいと、困りますよね。この絵本では、生き物の英語での読み方ができるように、工夫されています。
grimpoteuthisの読みは、GRIMP-OH-TEA-THIS。このように表記されると、読みやすくなりますよね。そして、この単語は 3 syllables で構成されていることもわかります。
残念な点は、どの syllable を強く言うのかが、示されていないことです。これは、自分で調べるしかないですね。
【The Alphabet of Peculiar Creatures】を使った英語のアクティビティ1
【The Alphabet of Peculiar Creatures】で取り上げられている生き物カードを使って、カルタをしましょう。絵本の表と裏表紙に、絵本に出てくる全ての生き物のイラストがあります。それを、必要な分だけ、カラーコピーしてカルタ用のカードを作りましょう。コピーしたら、ラミネートしておくといいですね。
アクティビティ例1 カルタ
準備:生き物のカード(子どもの人数に応じて)
レベル:初級
流れ:
- 机の上に、絵の部分を上にしてカードを広げる。
- 先生(大人、あるいは英語のセンテンスが読める人)が、絵本に出てきた生き物の名称を言う。子どもたちは、それを聞いて該当する生き物のカードを取る。
- 子ども全員で、その生き物の名称を言う。
アクティビティ例2:カルタ(発展)
準備:生き物の絵カード(子どもの人数に応じて)
レベル:中級~
流れ:
- 机の上に、絵の部分を上にして絵カードを広げます。
- 教師(あるいは英語が読める人)が、絵本に書かれた説明を読みます。子どもはそれを聞いて、該当する生き物の絵カードを取ります。
- 子ども全員で、該当した生き物の名称を言いましょう。 It’s a quokka.
【The Alphabet of Peculiar Creatures】を使った英語のアクティビティ2
活動例2:ライティング 「変わった生き物にもっと詳しくなっちゃおう!」
レベル:中上級~
準備:筆記用具、A4、あるいはそれ以上大きい白い紙、色鉛筆、カラーペン、インターネットが使える環境と、ウェブサイトをみることができるコンピューター等
流れ:
- 子どもは、【The Alphabet of Peculiar Creatures】に出てくる生き物から一つを選びます。
- その生き物について、グーグル等で英語の名称を入れ、その生き物について書かれているウェブサイトを探します。この時、先生は子供にとって読みやすい英語のウェブサイトを探しを手伝いましょう。事前に使うサイトを探しておいてあげると、さらにいいですね。
- 子どもはそのウェブサイトを読み、その生き物についてわかったことをメモします。
- メモしたものを、センテンスにする。(ドラフト)先生は、ドラフトの確認をする。必要であれば、訂正したり、もっと書き足せそうなことを伝えたり、さらにいいライティングにするためのサポートをしましょう。
- 実際に紙に、ドラフトで書いたものを書く。その生き物のイラストも描く。必要であれば、色鉛筆やカラーペンを使うとカラフルになって楽しいですね。
- 完成したら、自分が書いたものを声に出して読みます。先生は、必要であれば読み方のサポートをしましょう。
- お友達の前で、完成したものを(ライティングと、生き物のイラスト)を見せながら、ライティングしたものを発表します。
- 完成したものを、教室の壁等に掲示してもいいですね。